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Dollar Gamma Exposure:曲率をポートフォリオ損益へ換算

教育目的のみであり、投資助言ではありません

Dollar Gammaエクスポージャーは、モデルGammaを指定した原資産価格シナリオの金額リスクへ換算します。生のGammaより実用的に、原資産が一定割合動いたとき、ポジションの二次曲率が損益へおよそいくら寄与するかを示します。

この名称に統一された式はありません。Gamma損益を示すシステム、Dollar Deltaの変化を示すシステム、テイラー展開の 0.5 を省くシステムがあります。比較前に式、値動き単位、乗数、ポジション符号、通貨を確認します。

Γ を原資産 $1 変動当たり・1株当たりのGamma、S を原資産価格、q を符号付き契約数、M を契約乗数、m を小数表記のシナリオ収益率とします。

ΔS=mS の局所的な二次損益は

Gamma損益 ≈ 0.5 × Γ × (mS)² × q × M

本稿では m=0.01 の結果を 1% Gamma損益 と呼びます。想定変動率の二乗で増減し、符号付き数量を使えばロング・オプションは正、ショートは負です。

別の指標は株数換算Deltaの変化を示します。

Delta株数の変化 ≈ Γ × (mS) × q × M

これに S を掛けるとDollar Deltaの変化になりますが、Gamma損益とは別物です。「Dollar Gamma」「Gamma Cash」「GEX」という表示名だけで判断せず、単位と式を復元します。

株価が $100、1オプションのGammaが 0.04、ロング10枚、乗数100とします。1% 変動では ΔS=$1 なので、

1% Gamma損益 ≈ 0.5×0.04×1²×10×100 = $20

同じ局所近似でDeltaは 0.04×1×10×100=40 株相当変化します。単位が違うため代用できません。

Gammaが一定という非現実的な仮定で 5% 動くと、

Gamma損益 ≈ 0.5×0.04×5²×10×100 = $500

曲率項が二乗なので1%の25倍であり、5倍ではありません。ただしGammaは通常 $5 の区間で変化するため、$500 は局所近似です。大きな変動ではDelta、Gamma、IV、スキュー、時間、金利を更新する完全再評価が適切です。

  • Gammaが1株、1契約、1ポイント単位か、既にポジション換算済みか確認する。
  • 売買符号、数量、乗数、調整後受渡物、通貨、FX換算を一度だけ正しく適用する。
  • 各原資産の現値で割合シナリオを計算し、$20 株と $500 株の同じGammaを同一視しない。
  • 同一原資産の脚を先に合算し、原資産間の同時変動と相関仮定を明示する。
  • Gamma、スキュー、IVの非対称性を考慮し、上昇・下落の完全再評価を両方示す。
  • Delta、Theta、Vega、資金調達、配当、取引費用も含め、正Gammaを利益保証と考えない。
  • ATM・満期付近、特に0DTEではGammaを頻繁に更新する。
  • 連続Deltaヘッジが不可能なギャップと流動性枯渇を検証する。
  • 既知の口座ポジションと、建玉・顧客方向の仮定によるディーラーGEX推定を区別する。
  • 「Dollar Gammaには標準定義がある」。ベンダーごとに式と倍率が大きく異なります。
  • 「5%変動は1%結果の5倍だ」。Gamma一定なら曲率損益は25倍です。
  • 「正Gammaなら利益だ」。Theta、Vega、Delta、執行が上回り得ます。
  • 「開始時Gammaで大幅ギャップを測れる」。Gamma自体が現値、時間、IVで変化します。
  • 「異なる株のDollar Gammaをそのまま足せる」。合計は明示した同時割合変動シナリオだけを表します。
  • 「公開ディーラーGEXが実ポジションを示す」。建玉だけでは保有者の売買方向は分かりません。